シンガポール会社、外国会社及び有限責任パートナーシップ(LLP)は、2022年12月5日までに、実質的支配者に関する透明性向上のための新ルールを遵守するため、新しい名簿を整備(及び既存の名簿を拡充)する必要がある。

  • 新たにノミニー株主名簿の備置きが義務化
  • 実質的支配者(registrable controller)が存在しない場合に実質的支配者名簿において業務執行支配者(executive controller)の開示を義務付ける新規制の導入

2022年10月4日の企業登録簿(各種改正)法(Corporate Registers (Miscellaneous Amendments) Act 2022)の施行に伴い、1967年会社法(Companies Act 1967)及び2005年有限責任パートナーシップ法(Limited Liability Partnerships Act 2005)が改正され、ノミニー株主及びそのノミニー指名者、並びに会社の常務について「業務執行支配力」(executive control)を有する個人に対して、新たな開示義務が課されることとなった。

これにより、シンガポールで設立された会社、外国会社及びLLP(「対象企業」)の透明性確保と実質的所有権に関するシンガポール法制は、金融活動作業部会(FATF)が定める国際基準への適合性がさらに向上することとなった。

かかる改正動向を踏まえ、各企業において推奨されるアクションを概説する。