対ロシア制裁:違反の疑いで初めての逮捕事例
2024年7月10日、大阪府警は、対ロシア制裁の対象となっている輸出規制品について政府の承認を得ずに不正に輸出したとして、貿易会社の代表取締役を外為法違反の疑いで逮捕した(以下、「本件事案」)。ウクライナ侵略後のロシアへの不正輸出を巡る逮捕は、日本では初めてである。本アラートにおいては、日本の対ロシア制裁の概要、制裁規制に対する迂回(いわゆる「制裁逃れ」)に対する日本政府の対応及び日本政府の対ロシア制裁違反に対する執行状況を説明した上で、本件事案の分析をし、企業の取るべき行動を提案する。