連邦地方裁判所が競業避止義務条項を禁止する米国連邦取引委員会最終規則の差し止めを認める判決を下す
2024年5月30日付Client Alertに記載したとおり、Federal Trade Commission(米国連邦取引委員会、以下「FTC」)は2024年4月23日、米国全土で雇用主とworkerとの間での退職後の競業避止義務条項(以下、単に「競業避止義務条項」)を禁止する内容の最終規則(以下「本規則」)を発表した。発表後まもなく、本規則の有効性を争う訴訟が米国の複数の州で提起され、各訴訟の原告は、本規則の有効性に関する最終的な判決が出るまでの間、本規則の発効日を延期すること等を求めていた。
これらの一連の訴訟のうちテキサス州北部地区連邦地方裁判所は、2024年7月3日に対象を当該訴訟の原告に限定して本規則の発効日を延期する仮差止命令を出していたが、2024年8月20日、米国全土において本規則の効力を否定し、本規則の施行の差し止めを認める本案判決(以下「本判決」)を下した。