カナダ競争局、リニエンシー協力者に秘匿特権を認めないことを明文化
カナダ競争局及び公訴局は、2019年3月15日、リニエンシー協力者が、身元が明らかにならない特権を有する情報提供者に当たらないことを明確にしたリニエンシープログラムの改訂版を公表しました。
カナダでは、情報提供者が、捜査機関に対し、他の方法では入手が困難または不可能である有益な情報を提供する代わりに、情報提供者の身元及び身元を明らかにする可能性のある情報を開示することを禁止する秘匿特権が認められる場合があります。改訂後のリニエンシープログラムは、リニエンシー協力者がこのような情報提供者には当たらないことを明言した上で、カナダ競争局及び公訴局が協力者の身元を秘匿する場合はあるものの、リニエンシープログラムに基づく協力を申し出たことをもってただちに協力者の身元及び身元を特定する可能性のある情報の秘匿特権を受けられるわけではないとしています。
カナダ競争局及び公訴局は、今回の改訂は、従前の取り扱いを明確化するものに過ぎず、リニエンシープログラムの機能を変更するものではないとしているが、今後の影響を注視する必要があります。