• フィー収入は前年度比8%増(為替変動の影響を除いた実質ベースで同16%増)
  • 純利益は前年度比14%増(実質ベースで同22%増)
  • エクイティパートナー1人あたりの利益は前年度比13%増(実質ベースで同21%増)
  • 150名の新パートナーを選出

【グローバル発 2016年8月26日】ベーカー&マッケンジーは、2016年度(2015年7月1日から2016年6月30日まで)の年次決算において、米ドルベースでの全世界のフィー収入が前年度比8%増の26億2,000万ドルと発表しました。為替変動の影響を除いた実質ベースでの増加率は16%となり、同期間における他通貨に対する米ドル高傾向の影響が顕著に現れたかたちとなりました。

純利益は、米ドルベースで前年度比14%増の9億400万ドル、実質ベースで同22%増となりました。また、エクイティパートナー1人あたりの利益は、米ドルベースで前年度比13%増、実質ベースで同21%増となりました。

ベーカー&マッケンジーのエグゼクティブ・コミッティのチェアマンであるエデュアルド・レイテイは、

「2016年度、ベーカー&マッケンジーは、米ドル高の向かい風を受けながらも、昨年に引き続き好調な業績を収めました。高い成長率を維持できたことは、先行き不透明な時期にあっても、ベーカー&マッケンジーが世界中のクライアントから変わらぬ信頼をいただけたことを示すと同時に、13,000人の所員の努力と実力とが結実した結果だと思います。また、各種アワードの受賞やランキングへの選出、さらに、67もの企業がベーカー&マッケンジーの専門家を外部法律顧問(パネル)として選任したことに象徴されるように、ベーカー&マッケンジーは、高いフィー収入と利益を上げるにとどまらず、業務の革新性や世界中のクライアントとの関係強化という側面においても、業界をリードし続けました。」

と述べています。

また、同氏は次のようにコメントしています。

「ベーカー&マッケンジーは、将来への投資を継続しています。2016年度には、65名のパートナーを外部から採用し、先月7月には、所内で85名の専門家が新たにパートナーに昇格しました。新たにパートナーに昇格した専門家のうち34名が女性であり、その割合は昨年度に引き続き業界における最高水準を維持しています。」

成長分野

2016年度の成長分野としては、銀行・金融、キャピタル・マーケット、M&A 、独占禁止法・競争法、雇用、知的財産、及び貿易・通商などの分野が挙げられます。また、産業別では、情報技術・通信分野が最も高い成長率を示しました。

ブランド力と評価

ベーカー&マッケンジーの革新性と業界内におけるリーダーシップは、2016年度も様々なメディアとランキングにより高く評価されました。

  • クロスボーダー案件の取り扱い数に関し、7年連続で1位を記録(Thomson Reuters社調べ)。ベーカー&マッケンジーが扱う案件の65%以上がクロスボーダー案件。
  • 新興市場における案件の取り扱い件数に関し、公表数及び完了した案件数共に、11年連続で1位を記録。
  • Acritas社が実施する国際法律事務所の知名度ランキングで6年連続首位に選出。
  • Financial Timesによる、米国、アジア・太平洋地域、欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)の革新的な弁護士ランキングのトップ10に選出(国際法律事務所として選出されたのは、ベーカー&マッケンジーを含めて3事務所のみ)。
  • Working Mother誌、Law360、及びEuromoneyにより、女性にとって最も働きやすい法律事務所の1つとして選出。
  • Chambers Globalの2016年版グローバルガイドにおいて、他の法律事務所を上回る数の各国事務所及び弁護士を掲載。
  • 過去12か月間において、大手グローバル企業67社が、外部法律顧問(パネル)として指名。

主要な実績

ベーカー&マッケンジーは、世界的に極めて重要な案件・事案においてアドバイスを提供しています。

  • 米国のスタンコープ社を50億米ドルで買収した案件において、明治安田生命保険相互会社にアドバイスを提供。
  • LafargeHolcimと提携してLafargeHolcim Maroc(モロッコ最大の上場企業でありアフリカ第2のセメントメーカー)を設立した案件において、アフリカの投資ファンドであるSociété Nationale d’InvestissementSNI)にアドバイスを提供。ディール価格は37億ユーロとなり、モロッコにおける「最近10年間で最も重要な企業統合」として位置付けられる。
  • シャープ株式会社の株式66%を34億6,000万米ドルで取得した案件において、台湾の電子機器メーカーである鴻海(ホンハイ)精密工業にアドバイスを提供。本案件は、外国企業による日本の大手電子機器メーカー買収のリーディングケースとなった。
  • オランダの企業向け自動車リース大手であるアスロン・カーリース・インターナショナル社を11億ユーロで買収した案件において、ダイムラー社にアドバイスを提供。当該買収により、ダイムラー社のリース・ポートフォリオは4倍に拡大した。本案件には、ベーカー&マッケンジーの15か国のオフィスから弁護士が参加し、自動車リース分野におけるダイムラー社のマーケットポジションの大幅強化のために尽力。
  • グループ企業間の費用分担に従業員のストックオプションの費用も含まれると主張して、米国税庁の最終規則の妥当性を争った案件において、アルテラ社にアドバイスを提供。
  • 英国の食品卸売企業であるブレークス・グループを、北米有数の食品流通企業であるシスコ社に31億米ドルで売却した案件において、プライベートエクイティファンド大手であるべインキャピタル社にアドバイスを提供。複雑なクロスボーダー取引となった本案件には、英国、米国、フランス、スウェーデン、スペイン、ベルギー、及びルクセンブルクの弁護士が携わった。

所員構成等

  • 2016年度は、元上級官僚やトップファームの優秀な弁護士、経験豊かな大手多国籍企業の社内弁護士など、65名のパートナー弁護士を外部から採用。一貫して専門的対応力の強化に重点を置き、特に戦略上の重要拠点であるロンドン及びニューヨークにおける新規採用数は全世界における採用数の4分の1を占めた。
  • 2016年6月に所内昇格による85名の新パートナーの選出を発表。これにより、2016年7月1日付で、パートナー数は全世界で1,580名となった。昇格した新パートナーのうち女性の割合は40%となった。
  • 2016年度における常勤の各国資格弁護士数は6,045名。
  • 女性が占める割合は全弁護士の40%、全パートナーの24%。
  • 2016年6月30日付の常勤所員数は12,066名、全所員数は13,157名。
  • 支払請求可能時間は前年度比5%増の820万時間。

世界各地域での実績と今後の展望

ベーカー&マッケンジーは世界有数の多様性を誇る国際法律事務所であり、フィー収入全体に占める地域別の割合は、アジア・太平洋地域が26%、欧州・中東・アフリカ地域が37%、北米・ラテンアメリカ地域が37%となっています。2016年度は、これら全ての地域において、実質ベースで10%以上の増収となりました。

ベーカー&マッケンジーは、昨年度の成功の上にさらなる成功を築くべく、2017年度も引き続き戦略的に成長の機会を追求します。昨年度の12か月間、ベルファストに新たなグローバルサービスセンターを開設し、また、マニラのグローバルサービスセンターを拡大するなど、新境地を開拓してきました。こういった取り組みは、質の高いバックオフィス・サポートの提供に特化した組織を置くことで、クライアントに効率的かつ安定したサービスと高い費用効果とを提供することを目的としています。

エデュアルド・レイテイは、「世界経済は依然として不安定な状態にあり、クライアントは、特にクロスボーダー取引やそれらに関連する事項に関して、益々安心感や確実性を求めつつあります。先般の英国におけるEU離脱に関する国民投票の結果も、特に欧州地域におけるビジネスに何らかの影響を及ぼすものと考えられますが、ベーカー&マッケンジーは包括的なサービスと地理的な多様性を武器に、いかなる停滞の時期をも乗り越えることができると思います。2017年度もさらなる成功を収めることができることを期待しています。」とコメントしています。

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