東証一部上場企業の株式を対価とし、オーストラリア証券取引所の上場企業を買収する初めての案件

【東京発 2018年5月16日】ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)(所在地:東京都港区、代表パートナー:ジェレミー・ピッツ、以下「ベーカーマッケンジー」)は、東証一部上場企業である株式会社LIFULL(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、以下「LIFULL」)が2018年5月9日に公表した、同社の普通株式及び現金を対価とした1億8,700万豪ドル規模のスキーム・オブ・アレンジメントによりMitula Group Limited(以下「Mitulaグループ」)を買収する案件に関して法的アドバイスを提供しました。本案件は、東証一部上場企業の株式を対価とし、オーストラリア証券取引所の上場企業を買収する初めての案件となります。

本買収の実施により、LIFULLは不動産を中心とする暮らしに関わる様々な領域におけるオンライン情報提供サービスのリーディング・カンパニー(世界63か国においてアクセス数にして約1億7,000万人/月)となることになります。

LIFULLが対価として提供する普通株式の価値は、オーストラリア証券取引所におけるMitulaグループの同日株価に対し約88%のプレミアムを加えた価格となっており、Mitulaグループの株主は、一人あたり16,000豪ドルを上限とする現金及びこれを超過する部分についてはLIFULLの株式を受領することができる(又は、現金の受領を希望しない株主については、その保有する全部についてLIFULLの株式を受領することができる)ことになります。

ベーカーマッケンジーでは、東京事務所のコーポレート/M&Aグループの代表パートナーである高田昭英をリードパートナーとし、同じく東京事務所同グループパートナーの辻本哲郎が本案件に携わったほか、メルボルン事務所パートナーであるリチャード・ラスティグ(Richard Lustig)がオーストラリアにおけるリードパートナーとして本案件を担当しました。

そのほか、東京事務所シニア・アソシエイトである谷田部耕介及び富本聖仁、エンリケ・ヴァレラ(Enrique Valera)及びアルベルト・エスクデロ(Alberto Escudero)(いずれもマドリード事務所パートナー)、キャロライン・タイット(Caroline Tait) (メルボルン事務所スペシャルカウンセル)、カルロス・ヒメネス・デ・ライグレシア(Carlos Jimenez de Laiglesia)及びクラウディア・フェルナンデス(Claudia Fernandez)(いずれもマドリード事務所アソシエイト)、ロバート・ゴフ(Robert Gough) (メルボルン事務所アソシエイト)、並びにアレックス・ヒューイット(Alex Hewitt) (メルボルン事務所)が本案件に携わりました。

本案件について、高田弁護士は、「LIFULLの更なる発展に寄与する本案件に携わることができ、心より光栄に思います。本案件では、ベーカーマッケンジーのグローバルネットワークを活かし、日本、オーストラリア、およびMitulaが本拠地とするスペインの各専門家が協力し、契約締結まで本案件を導くことができました。私たちは、今後もお客様に価値ある法的アドバイスをご提供できるよう、全力で取り組んで参ります」と述べています。

また、メルボルン事務所パートナーのラスティグは、「本案件では、Mitulaグループの株主に対する、一人あたり16,000豪ドルを上限とする現金対価の株式交換オプションが盛り込まれており、少数株主が希望に応じて現金で投資資金を回収できるようにするための代替的なメカニズムが提供されています。この点も本件の特徴の一つだと思います」と述べています。

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